山手樹一郎 やまてきいちろう

 1899年(明治32年)2月21日、栃木県黒磯町生まれ。本名は井口長次(イグチチョウジ)

 1927年(昭和2年)博文館に入社し、雑誌『少年少女譚海』の編集に携わりながら、兼業作家として作品を発表する。このとき本名では印税が受け取れないため、山手樹一郎というペンネームを使いはじめる。

 1939年(昭和14年)に博文館を退社、長谷川伸主宰「十五日の会」(のちの新鷹会)に加わり、専業作家として活動をはじめる。翌1940年(昭和15年)に岡山合同新聞に連載した「桃太郎侍」で人気を得る。

 大衆小説として大切な “わかりやすくて” “面白い” 作品の書ける素晴らしい作家である。山手文学に登場する主人公の多くは、明るく剣も強く、そして浪人ながら弱気を助け強きをくじく正義漢。必ずそばには美しい女性が存在している。波瀾万丈のストーリー、人情味溢れる人々。とにかく無条件で面白い。そんな作品の書ける作家は滅多にいない。

 1978年(昭和53年)3月16日、79歳で没。

 

作品

桃太郎侍

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